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高速な汎用原子レベルシミュレータが触媒開発に変革をもたらす:メイン画像(左から)中央技術研究所 低炭素技術グループ チーフリサーチャー 杉浦様 / 執行役員 中央技術研究所所長 藤山様 / 中央技術研究所 データサイエンスグループ チーフスタッフ 矢山様

高速な汎用原子レベルシミュレータが触媒開発に変革をもたらす

従来だと約20年かかる計算をMatlantisでは一週間で完了し、触媒開発期間が十分の一以下までに短縮されました。物質・素材に関わる様々な業界に対して、Matlantisの可能性に限りはありません。

ENEOS株式会社

業  種
石油・石炭
事業内容
石油製品の精製および販売、石油化学製品等の製造および販売、等
電力ガスエネルギー

計算化学専門家 矢山様の声

従来の分子シミュレーションは計算時間が課題でした。Matlantisは計算速度が圧倒的に早く、実験者にも結果をすぐにフィードバックできます。例えば、従来では約20年かかる計算を1週間で終えることができました。さらに、色々な元素を即座に試せるので、実験者も結果に驚いています。

触媒開発者 杉浦様の声

新たな目的の触媒を開発する時は何十種類もの金属と担体を組み合わせて調製・評価するため、年単位で時間がかかっていました。Matlantisの導入により、目星となる金属を提示してくれるので、開発期間を十分の一以下に短縮できていると思います。

執行役員 藤山様の声

触媒だけではなく、例えば金属材料など、あらゆる物質に関わる場面でMatlantisの可能性は限りがないと思っています。世の中に要求される物質や素材が大きく変化していく中で、その変化を加速させるためのツールとしてMatlantisが使われていくことを望んでいます。

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中央技術研究所 先進技術研究所 データサイエンスグループ チーフスタッフ 矢山由洋
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Matlantisによる分子シミュレーションの様子。従来のシミュレーションに比べて圧倒的に早い。

Q. Matlantisの特徴と従来の分子シミュレーションとの違いを教えてください。

これまでも分子シミュレーションをやっていましたが、やはり従来のものは計算速度が重くて1回の計算に1週間かかっており、計算時間が課題でした。Matlantisは計算速度が圧倒的に早く、今まで1日や2日かかっていた計算が一瞬で終わるので実験の方にもすぐにフィードバックできます。

ここに示すような水素と一酸化炭素から燃料となる炭化水素を作る反応を計算しています。その構造に対して活性化エネルギーを計算しますと、高速に計算が進行します。

従来の分子シミュレーションであれば、この計算は数日かかりますが、Matlantisを用いるとおよそ10分程度で計算が完了します。計算が高速に進むのでバーチャルで計算を1万回程度行いました。従来であれば20年ぐらいかかる計算を今回は一週間で終えることができ、これにより網羅的に色々な元素で試し、それらの結果を実験者に提示しました。

予想外にある元素が反応を促進することを見つけることもあり、実験した人も驚いていました。

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中央技術研究所 先進技術研究所 低炭素技術グループ チーフリサーチャー 工学博士 杉浦行寛
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触媒開発は年単位の時間がかかっていたが、Matlantisの導入により十分の一以下に短縮された。

Q. Matlantisの導入によって触媒開発のプロセスはどの様に変わりましたか?

私は中央技術研究所で石油精製や合成燃料を製造するなど、エネルギーに関する触媒の開発を担当しています。新たな目的の触媒を開発する時は何十種類もの金属と酸化物担体を組み合わせた触媒を調製して評価することが必要でした。

これを試行錯誤しながら繰り返すことになりますので、非常に時間がかかるのが課題だと思います。これまでの経験も積み上がってきてはいますが、年単位で時間がかかります。

Matlantisですと目星となる金属を提示してくれますので、触媒を調製・評価する回数が大幅に減りました。期間的には十分の一以下に短縮できていると思います。また、Matlantisは我々が避けてきたような組み合わせの触媒を提示することもあり、それらを試してみると意外と結果がよかったという経験もあります。

我々のこれまでの経験とか勘では予想ができなかった金属と担体の組み合わせを提示してもらえるのがMatlantisのすばらしいところかなと思います。

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執行役員 中央技術研究所所長 工学博士 藤山優一郎
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「物質・素材に関わる様々な業界に対して、Matlantisの可能性は限りがない」と語る。

Q. ENEOS社にとってMatlantisによる新しい材料探索に取り組むことはどのような意義があるのでしょうか?

我々はやはりエネルギー会社ですので、これまでずっと化石燃料や石油を扱ってきました。

これからは低炭素社会に向けてエネルギーの形態がガラッと変わります。では、そのエネルギーをどういう物質に乗せていくか、あるいはどういう過程を経て、あるエネルギーを別のエネルギーに変換していくか、そういった反応の効率化など、色々なところにMatlantisは使えると思っています。

それだけではなく、例えば金属材料など、あらゆる物質に関わる場面でこのMatlantisが計算できる部分はかなりあると思っています。

物質・素材に関わる色々な業界の方に対して、Matlantisの可能性はある意味限りないかと思っています。世の中に要求される物質や素材が大きく変化していく中で、その変化を加速させるためのツールとしてMatlantisが使われていくことを望んでいます。

掲載日:2021年7月1日*文中に掲載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。*文中に掲載されている情報は、掲載日時点の情報です。情報は予告なく変更される可能性がございます。
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Features
Features

Matlantisの3つの特長

革新的なマテリアルの創出に貢献し、持続可能な世界を実現するために「Matlantis」は生まれました。

汎用性/ Versatile

汎用性 / Versatile イメージ
幅広い元素・構造に対応

未知の材料を含む、分子や結晶などの任意の原子の組み合わせにおいてシミュレーションが可能です。現在は55の元素をサポートしており、今後さらに拡大予定です。

高速 / High Speed

高速 / High Speed イメージ
従来手法の10,000倍以上高速

DFT(Density Functional Theory:密度汎関数法)では、高性能なコンピュータを用いて数時間~数カ月かかった原子レベルの物理シミュレーションを、数秒単位で行うことができます。

使いやすさ / Easy to Use

使いやすさ / Easy to Use イメージ
ブラウザを立ち上げれば
シミュレーションを開始できます

学習済み深層学習モデル・物性計算ライブラリ・高性能な計算環境をパッケージにすることで、ハードウェアの準備や環境構築をすることなく、シミュレーションによる材料探索が可能です。また、従来の機械学習ポテンシャルとは異なり、ユーザーによるデータ収集や学習が不要です。

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