Preferred Computational Chemistry事業開始2周年のお知らせ
Preferred Computational Chemistry (PFCC)は、2023年7月1日に事業開始2周年を迎えました。
お客様をはじめとする関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。
この1年間（PFCC事業開始2年目）で、PFCC/Matlantis事業は着実に前進し、お客様のMatlantis活用事例（論文公開など）も増えてきました。そこで、本ニュースリリースでは「代表取締役社長 岡野原の挨拶」「Matlantis活用事例まとめ」を掲載させていただきます。
代表取締役社長 岡野原の挨拶
この度、弊社は事業開始2周年を迎える運びとなりました。心より皆様に感謝申し上げます。
この2年間は、様々な新しいチャレンジに立ち向かいながらも、皆様のご支援・ご協力を受け、着実な成長を遂げることができました。具体的には、この2年間で60以上の企業・学術機関にMatlantisTMをご利用いただき、2023年4月には米国での事業展開を本格化することができました。私たちはこれからも、お客様の課題・ニーズに真摯に向き合い、「革新的なマテリアルの創出に貢献し、持続可能な世界を実現する」をミッションとして精進してまいります。
事業開始2周年を迎える弊社は、更なる進化を遂げる覚悟で、新たな一歩を踏み出してまいります。引き続きのご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
株式会社Preferred Computational Chemistry
代表取締役社長 岡野原 大輔
Matlantis活用事例まとめ
Calculations of Real-System Nanoparticles Using Universal Neural Network Potential PFP
Gerardo Valadez Huerta, Yusuke Nanba, Iori Kurata, Kosuke Nakago, So Takamoto, Chikashi Shinagawa, Michihisa Koyama
本論文では、単金属Ruナノ粒子、PdRuCu三元合金ナノ粒子およびRhナノ粒子へのNO吸着をMatlantisを用いて計算し、第一原理計算の結果に対して比較検証しています。特に、多元系合金の計算をしたい方の参考になる事例です。
Cyber Catalysis: N2 Dissociation over Ruthenium Catalyst with Strong Metal-Support Interaction
Gerardo Valadez Huerta, Kaoru Hisama, Katsutoshi Sato, Katsutoshi Nagaoka, Michihisa Koyama
本論文では、Ru担持ナノ粒子という複雑な触媒モデルを対象として、Matlantisを用いて様々な吸着構造を計算し、その反応機構と最大活性条件を明らかにしています。特に、シミュレーションを活用した不均一触媒の開発を実施したい方の参考になる事例です。
※ 本論文については、こちらの講演資料・動画もご参照ください。
Molecular dynamics of electric-field driven ionic systems using a universal neural-network potential
Kaoru Hisama, Gerardo Valadez Huerta, Michihisa Koyama
本論文では、イットリア安定化ジルコニア中の酸化物イオン、塩酸水溶液中のプロトンの電気伝導度をMatlantisを用いて計算しています。特に、外部電場下での電気伝導度計算を実施したい方の参考になる事例です。
※ 本論文については、こちらの講演資料・動画もご参照ください。
Comparison of Matlantis and VASP bulk formation and surface energies in metal hydrides, carbides, nitrides, oxides, and sulfides
Shinya Mine, Takashi Toyao, Ken-ichi Shimizu, Yoyo Hinuma
本論文では、様々な金属化合物を対象として、そのバルク形成エネルギー、表面エネルギー、欠陥生成エネルギーのベンチマーク計算（Matlantis計算値とVASP計算値の比較）をおこなっています。特に、Matlantisのベンチマーク結果に興味のある方の参考になる事例です。
Innovation in Molecular Simulation Technologies for Tribology Using Artificial Intelligence
Tasuku Onodera
本論文では、金属表面における長鎖脂肪酸の吸着挙動をMatlantisによってシミュレーションしています。特に、トライボロジー現象のメカニズム解明を実施したい方の参考になる事例です。
Effect of HFO Refrigerants on Lubrication Characteristics (Part 1)
Yuji SHITARA, Shigeyuki MORI
本論文では、金属表面へのHFO（Hydro Fluoro Olefin）冷媒の吸着エネルギーをMatlantisを用いて計算しています。特に、トライボロジー現象のメカニズム解明を実施したい方の参考になる事例です。
Effect of HFO Refrigerants on Lubrication Characteristics (Part 2)
Yuji SHITARA, Tasuku ONODERA, Shigeyuki MORI
本論文では、HFO（Hydro Fluoro Olefin）冷媒の鉄新生面における吸着・反応をMatlantisによってシミュレーションしています。特に、トライボロジー現象のメカニズム解明を実施したい方の参考になる事例です。
Quantum Annealing Boosts Prediction of Multimolecular Adsorption on Solid Surfaces Avoiding Combinatorial Explosion
Hiroshi Sampei, Koki Saegusa, Kenshin Chishima, Takuma Higo, Shu Tanaka, Yoshihiro Yayama, Makoto Nakamura, Koichi Kimura, and Yasushi Sekine
本論文では、量子コンピュータ（アニーリング方式）によって様々な分子吸着の予測をおこない、Matlantisの計算結果と比較することで、確からしさを検証しています。Matlantisが検証の評価基準として活用されている事例です。
Assessing the Reactivity of the Na3PS4 Solid-State Electrolyte with the Sodium Metal Negative Electrode Using Total Trajectory Analysis with Neural-Network Potential Molecular Dynamics
Lieven Bekaert, Suzuno Akatsuka, Naoto Tanibata, Frank De Proft, Annick Hubin, Mesfin Haile Mamme, and Masanobu Nakayama
本論文では、ナトリウムイオン電池の電極-電解質界面モデルを対象としてMatlantisにより分子動力学計算をおこない、境界被膜形成挙動を観察・実験事実と比較しています。特に、電池材料の電極・電解質界面のシミュレーションを実施したい方の参考になる事例です。
On the Thermodynamic Stability of Alloys: Combination of Neural Network Potential and Wang-Landau Sampling
Tien Quang Nguyen, Yusuke Nanba, and Michihisa Koyama
本論文では、PFP（Preferred Potentital, Matlantisのポテンシャル）とモンテカルロ法を組み合わせて、PdRu合金の熱力学的特性・原子配置を探索しています。特に、合金の熱力学的特性の計算を実施したい方の参考になる事例です。
Using GPT-4 in Parameter Selection of Materials Informatics: Improving Predictive Accuracy Amidst Data Scarcity and ‘Ugly Duckling’ Dilemma
Kan Hatakeyama-Sato, Seigo Watanabe, Naoki Yamane, Yasuhiko Igarashi, Kenichi Oyaizu
本論文では、GPT-4を活用してポリマーの屈折率予測を行うタスクにおいて、説明変数にMatlantisの計算結果を活用しています。特に、Matlantisの計算結果を記述子とした物性値予測モデル構築を実施したい方の参考になる事例です。
※ 本論文については、こちらの講演資料・動画もご参照ください。
CO Adsorption on Ternary Nanoalloys by Universal Neural Network Potential
Ayako TAMURA, Gerardo VALADEZ HUERTA, Yusuke NANBA, Kaoru HISAMA, Michihisa KOYAMA
本論文では、多成分合金ナノ粒子の触媒特性を対象として、数百の吸着サイトをPFPで自動計算する手法を開発しています。特に、シミュレーションを活用した触媒開発を実施したい方の参考になる事例です。
