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材料探索分野の汎用原子レベルシミュレータMatlantisの海外展開で連携
プレスリリース

PFCC、三菱商事と業務資本提携
材料探索分野の汎用原子レベルシミュレータMatlantisの海外展開で連携

株式会社Preferred Computational Chemistry(代表取締役社長:岡野原大輔、以下、PFCC)は、三菱商事株式会社(代表取締役 社長:中西勝也、以下、三菱商事)と業務資本提携を行いました。今回の業務資本提携により、PFCCは三菱商事のグローバルネットワークを活用して、汎用原子レベルシミュレータMatlantis™の海外での販売を強化します。

PFCCは、株式会社Preferred Networks(以下、PFN)とENEOS株式会社(以下、ENEOS)の合弁会社として2021年に設立され、両社が共同開発した汎用原子レベルシミュレータMatlantisの販売とサポートを行っています。日本国内を中心に80以上*の企業や大学などの研究機関で新素材開発に活用されているMatlantisは、2023年から海外にも展開しており、マサチューセッツ工科大学(米国)や現代自動車(韓国)などに導入されています。
*2024年4月現在

今後、PFCCは三菱商事が長年培ってきた世界でおよそ90の国・地域に広がるグローバルネットワークを活用して、材料探索分野で導入が進むMatlantisの海外での販売を拡大するとともに、三菱商事の材料・素材分野での取引先や事業投資先の研究課題に合わせたMatlantisの提案を強化していきます。

株式会社Preferred Computational Chemistry 代表取締役社長 岡野原大輔

PFCCは、Matlantisの提供を通じて、世界の未来を良い方向に変えることのできる革新的な材料の創出に貢献することを目指しています。豊富なグローバルネットワークに加え、事業経営にも精通した三菱商事との提携によって、材料開発に携わる世界中の研究者や事業者にMatlantisを活用いただく機会をこれまで以上に提供できると確信しています。今後も株主各社と連携しながらMatlantisの海外販売の拡大と機能強化、計算化学領域での新事業開発に注力してまいります。

三菱商事株式会社 機能素材本部半導体事業部長 里見明彦

昨今のAI技術の進化によって、材料開発や新素材探索といったR&DへのMI(Materials Informatics、マテリアルズ・インフォマティクス)活用が進んでおり、特に半導体・電池・触媒等の不断の性能向上が求められる高付加価値な素材領域において顕著であります。三菱商事は、日本発でグローバルNo.1を目指す革新的MIツール“Matlantis”の開発・販売を行うPFCCへの出資参画、及び経営面、営業面での貢献を通じ、素材産業のデジタル化や新素材を通じたカーボンニュートラル化促進に資する取り組みに注力してまいります。

汎用原子レベルシミュレータMatlantisについて

Matlantisは、材料特性の原子レベルでの現象解明や、コンピュータを利用した新素材開発を実現するためのクラウドサービスです。PFNのAI技術と計算機インフラ、ENEOSの化学領域のドメイン知識やノウハウを組み合わせ、従来の物理シミュレータに深層学習モデルを組み込むことで、計算スピードを従来の数万倍に高速化するとともに、領域を限定しない様々な物質への適用を可能にしました。マテリアルズ・インフォマティクスのコアツールとして開発されたMatlantisは、持続可能な社会の実現に不可欠な、合成燃料用触媒、次世代電池、排ガス触媒、摩擦損失低減潤滑油などの新素材開発に活用されています。

株式会社Preferred Computational Chemistryについて

PFCCは、革新的な材料・素材の創出を可能にすることで、持続可能な世界を実現することをミッションに掲げています。材料開発に携わる世界中の研究者や事業者が、世界の未来を良い方向に変えることのできる革新的な材料を発見できるよう、Matlantisの提供を通して支援していきます。

本社  :東京都千代田区大手町1丁目6-1大手町ビル

代表者 :代表取締役社長 岡野原大輔

創業  :2021年6月11日

資本金 :310百万円

株主  :株式会社Preferred Networks、ENEOS株式会社、三菱商事株式会社