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Matlantis PFP v9、機械学習ポテンシャルの公開ベンチマーク「MLIP Arena」の総合ランキングで同率1位

「Matlantis™」の中核技術である汎用機械学習ポテンシャル「Matlantis PFP」の最新版 v9 が、機械学習ポテンシャルの公開ベンチマーク「MLIP Arena」の総合ランキングで同率1位となったことをお知らせします。評価の詳細について、Matlantis PFP の開発を担う株式会社Preferred Networks(PFN)の技術ブログで公開しています。

MLIP Arena(Chiang et al., NeurIPS 2025)は、エネルギーと力の予測誤差を採点する従来型のベンチマークとは狙いが異なります。実務に近いシミュレーションの場面で、モデルが物理的に妥当な振る舞いを再現できるかを問うもので、評価対象は等核二原子分子、バルクの状態方程式、エネルギー-体積スキャン、安定性、燃焼の5タスクです。

今回、PFP の開発チームが v9 でこの5タスクを実行し、MLIP Arena の公開リーダーボード(2026年3月1日時点)の値と比較しました。総合ランキングでは MACE-MPA と並ぶ同率1位、タスク別では二原子分子、状態方程式、安定性の3タスクで1位という結果です。5タスクのうち3タスクで1位であれば、どのモデルと1対1で比べても1位のタスク数で上回るため、現時点のアリーナに PFP v9 を上回るモデルは存在しないことになります。

MLIP Arena の総合ランキング。Matlantis PFP v9 は MACE-MPA と並ぶ同率1位。他モデルの値は MLIP Arena 公開リーダーボードの2026年3月1日時点のもの。(出典:PFN技術ブログ「PFP v9のご紹介: MLIP Arenaでのベンチマーク評価とr2SCANによる実験値再現性の向上」表1)

評価は、PFP の2つある計算モードのうち PBE モードで行いました。公開されている r2SCAN ベースのベンチマークがまだ存在しないためです。v9 で最も改善したのは、実験値との一致を高める r2SCAN モードのほうで、水素(H)からキュリウム(Cm)までの96元素すべてに対応しました。追加で実施した水素燃焼のベンチマークでは、計算モードを PBE から r2SCAN に替えることで反応エネルギーの二乗平均平方根誤差(RMSE)が56%小さくなっています。

汎用の機械学習ポテンシャルが実用の段階に入るにつれ、ベンチマークも回帰精度だけでなく、長時間シミュレーションでの挙動や実験値との一致を扱う必要が出てきます。MLIP Arena はその方向への先駆的な取り組みであり、当社およびPFNが PFP の評価基盤を整備していく方向とも重なるものです。今後も、特定のDFT汎関数への過度な最適化を避け、実験値との比較を重視した評価を進めていきます。

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