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Matlantis、汎用原子レベルシミュレータの中核技術「 Matlantis PFP」をv9にアップデート

高精度なr2SCAN計算モードの対応元素を96元素に拡大、結晶や表面の安定性・融点・粘性など主要物性で実験値の再現性が向上

Matlantis株式会社(代表取締役社長:岡野原大輔、以下、Matlantis)は、材料探索用汎用原子レベルシミュレータMatlantis™の中核技術であるMatlantis PFP(略称:PFP)を、v9.0.0にアップデートしました。v8.0.0でベータ提供していた高精度なr2SCAN計算モード※が正式版となり、対応する元素と構造の範囲を大きく拡張しました。また、材料開発の現場で重視される物性値において、実験値の再現性が向上したことを確認しています。

主なアップデート内容

1. r2SCAN計算モードを正式版として提供、対応元素を96元素に拡大

r2SCAN計算モードの対応元素をPBE計算モードと同等の96元素に拡大し、新たにランタノイド・アクチノイドに対応しました。これにより、希土類磁石や光通信素子など、これまで高精度なシミュレーションの対象としづらかった材料系にも適用可能になります。

2. 産業上重要な構造への対応を拡張

表面反応・吸着構造、錯体、分子結晶など、産業上重要な構造への対応を拡張しました。触媒反応、ガスの吸着・分離、薄膜成長、有機半導体、医薬品などの分野での活用が可能になります。

3. 主要物性で実験値の再現性が向上

v9.0.0 の検証結果として、結晶や表面の安定性・融点・水の粘性 において、r2SCAN 計算モードが PBE 計算モードを上回る実験値の再現性を示すことを確認しています。触媒・電池・分離膜など、幅広い材料開発の現場で、シミュレーション結果を実験と直接比較する場面での信頼性が向上します。

4. デフォルトの計算モードをr2SCAN計算モードに変更

計算モードを指定せずにご利用いただいた場合、デフォルトで r2SCAN 計算モードが選択されるようになりました。従来の PBE 計算モードも、明示的に指定することで引き続きご利用いただけます。

※ r2SCAN および PBE について

r2SCAN(restored-regularized strongly constrained and appropriately normed)と PBE(Perdew-Burke-Ernzerhof)は、いずれも密度汎関数理論に基づく計算手法で、原子レベルシミュレーションで広く用いられています。r2SCAN は PBE より計算コストが高い一方、実験結果の再現性が高い高精度な手法として知られています。

なお、PFP v9.0.0は、PFNのスーパーコンピュータおよび国立研究開発法人産業技術総合研究所と株式会社AIST Solutionsが提供するAI橋渡しクラウド(ABCI)2.0および3.0を用いて開発されました。また、ABCI 3.0の利用にあたっては「ABCI 3.0開発加速利用」の支援を受けました。

Matlantis株式会社について

Matlantisは、革新的な材料・素材の創出を通じて持続可能な世界の実現を目指し、2021年に株式会社Preferred NetworksとENEOS株式会社の合弁会社として、株式会社Preferred Computational Chemistryとして設立されました(2025年7月よりMatlantis株式会社へ社名変更)。
提供する汎用原子レベルシミュレータ「Matlantis™」は、材料特性の原子レベルでの現象解明や新素材開発を実現するためのクラウドサービスです。従来の原子シミュレータに機械学習原子間ポテンシャルを組み込むことで、計算スピードを従来の数万倍に高速化し、幅広い物質への適用を可能にしました。
現在、日本国内を中心に150以上の企業や大学などの研究機関で利用されており、2023年からは海外展開を開始し、現代自動車(韓)やフォルクスワーゲン(独)などへの導入も進んでいます。
ウェブサイト:https://matlantis.com/ja

本件に関するお問い合わせ先

Matlantis株式会社 広報担当:堀野 pr@jp-matlantis.com

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